2012年8月13日月曜日

鯰絵とボードレール展

初めて神奈川県立近代美術館 鎌倉へ行ってきました。

葉山館へ行った流れで、なんですが、娘がこの鯰絵を絵本で読んでいて知っていて、こちらもぜひ行ってみたい、というたっての希望がありまして。


鶴岡八幡宮の境内にあるこの美術館は、前は通っているけども行ったことのない施設でした。たぶんグッとくる企画もあったはずなのですが「近代美術」てなんか理解しずらいイメージがあり、なんとなく入る気も起きなかったのも事実です。

境内脇の森の切れ目が入り口で、猛暑の鎌倉に涼しげな木陰がある安らぎの場になっていて、美術館に入る人でない方々も涼んでいらっしゃいました。
汗を拭き拭き館内に入ると冷房もキンキン。観客はそこそこで展示スペースにもゆとりがあり、ゆっくりと鑑賞できました。

鯰絵とは江戸末期に起きた安政の大地震の後に大量に出版された錦絵で、幕府の取り締まりによって発禁になるまでの2ヶ月の間に作られたものをさすようです。当時の被害の様子や風俗が描かれていて、復興景気に沸く江戸事情や、お金持ちである「持丸」風刺が綴られたものも多く、そちらも面白かったです。

娘には高い位置に展示されていたため、首が痛くなって途中からは抱っこもしながらの鑑賞でしたが、浮世絵の好きな彼女はこれは何?、これはどういうこと?と、興味深く、楽しげに観ていました。抱っこしながらの鑑賞もなかなか大変なのですが、私も注意して説明を読むことができて、普段よりも身になる気がします。

私の今回の一番はシャルル・メリヨンの肖像『スフィンクスの影』の木口木版。独特の線の迫力が圧倒的で、見入ってしまいました。版木も一緒に展示してあったのもよかったです。




館内のカフェ、renconで一息。ちょうど目を覚ました息子にもりんごジュースをせがまれてオーダーしましたが、まあまあかな。旦那さんの頼んだキッシュはおいしかったです。家では食べない娘がおいしい!とパクついて、ちょっと悔しかったです・・・
カフェ一番の魅力はロケーション。八幡宮の蓮池が見渡せ、参拝客でにぎわう参道や車の音も聞こえず、さわやか~な風が流れています。夏の今は蓮の葉が池いっぱいにひろがる様が圧巻。一番いい季節かも知れません。
このカフェは入館料なしでも入れるようです。

はすはすはす


近代美術館を出て向かったのは川喜多映画記念館
石原裕次郎の企画展を観にいきました。有名でも全然知らなかったので、帰宅後も気になっていろいろ調べてしまいました。こどもたちはソーマトロープやフェナキティスコープが楽しかったようです。映画ってこんな風に始まったのですね~


この記念館ではこども対象のシナリオ講座もやっているようで、お話好きな娘がもうちょっと大きくなって参加しても楽しそうだなあとも思いました。

お昼ごはんを家で食べてからのスタートでしたし、天気も不安定だったので海にいけずにどうしよう、と思いましたが、意外に充実した午後を過ごせました。小町通りも暑さのせいか、思ったよりの混雑はなく(それでもたくさん観光客はいましたが)久しぶりに歩いて、お店の入れ替わりを確認できました。

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